令和の世曲水の宴たけなわに

f:id:SM4321:20190415174839j:plain

平安装束で歌を詠む 曲水の宴は平安時代のイメージが強いため、日本独自の文化と思いきや、これも始まりは中国です。新元号でも日本の古典が初めて採用されて話題になりましたが、中世以前の故事で日本発祥のものはなかなかありません。 中国では紀元前の秦の時代よい前から行われていたと考えられているほど歴史があります。3月の桃の節句・上巳(じょうし)の日に水辺で禊(みそぎ)を行い、盃を流して宴が行われていました。中国で最も著名な書である「蘭亭序(らんていじょ)」は、4cの東晋王朝時代に曲水の宴で詠まれた詩文集の序文として、書聖・王義之が書いたものです。 日本では奈良時代には確実に行われていた記録が残り、平安時代には貴族の間で盛んに行われていたようです。その後は戦国時代もあり、永らく中断されていました。全国で復活するようになるのは、会場となる庭園の復元や整備が急速に進んだ戦後になってからです。