2010-10-04 曼珠沙華 夢か幻 月夜道 大勢の人たちが、ヒガンバナを見に来ていたが、私は一人。 あの鋭い朱の色に悩殺され、狐の化かし合いかと、孤独で一人歩きの私を、迷わせる。 夕焼けに染まるあの銀糸の朱の色、なんと形容したら良いか迷う。 行きずりの人の助けを借りて、無人駅ににたどり着いたのは、とっぷり、日が暮れて居た。心の底で、亡夫を呼んだが答えてくれなかった。